無料の請求書ソフトはどこまで使える?10製品の無料プランを比較

請求書ソフトを探すと「無料」と書かれた製品が並びますが、その中身は二種類あります。ずっと0円で使い続けられる無料プランと、30日で終わる無料トライアルです。この違いを取り違えたまま業務を移すと、締め日の直前に有料契約を迫られることになります。

この記事では、SmartSpaceに掲載している請求書発行システム10製品を無料の扱いで分類し、0円で使い続けられるのはどれか、無料でどこまでの業務がまかなえるか、有料に切り替える判断はどこで下すかを整理します。

本記事に記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。無料プランの内容は変更されることがあります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。税表示(税抜・税別・税込)は各社の表記に従っています。

「無料プラン」と「無料トライアル」は別物

まず用語を分けておきます。この2つを混同したまま比較すると、月額0円の製品と30日だけ0円の製品が同じ欄に並んでしまいます。

無料プラン 無料トライアル
期間 無期限 7〜30日程度
機能 制限あり(発行件数・ユーザー数など) 有料プランと同等の場合が多い
終了後 そのまま使い続けられる 有料契約するか、利用停止
向いている使い方 発行件数が少ないうちの本番運用 導入前の操作確認

個人事業主や、月に数件しか請求書を出さない小規模事業者にとっては、無料プランが実質的な本番環境になります。一方、既に月数十件を発行しているなら、無料プランの上限に早い段階で当たるため、トライアルで有料プランを試すほうが現実的です。

掲載10製品の無料の扱い

SmartSpaceに掲載している請求書発行システム10製品を、無料の扱いで分類しました。

製品 提供会社 無料の扱い 有料プランの月額 初期費用
freee請求書 freee株式会社 無料プランあり 0円〜 0円
Misoca 弥生株式会社 無料プランあり 0円〜 0円
BtoBプラットフォーム 請求書 株式会社インフォマート 無料プランあり 0円〜 0円〜
MakeLeaps メイクリープス株式会社 無料プランあり(0円)/30日間の無料期間終了後は自動で無料プランへ移行 1ユーザー1,300円(税抜・法人プラン) 要見積もり
マネーフォワード クラウド請求書 株式会社マネーフォワード 無料トライアル1か月(クレジットカード不要) 900円〜 0円
board ヴェルク株式会社 無料トライアル30日間 2,400円(税抜・Basic/3名まで)〜 要見積もり
楽楽明細 株式会社ラクス 要問い合わせ 27,500円〜 110,000円〜
請求管理ロボ 株式会社ROBOT PAYMENT 要問い合わせ 39,600円〜 要見積もり
invoiceAgent 電子取引 ウイングアーク1st株式会社 要問い合わせ 45,000円〜 200,000円〜
TOKIUMインボイス 株式会社TOKIUM 要問い合わせ 60,000円〜 要見積もり

0円で使い続けられる無料プランを公開しているのは4製品(freee請求書、Misoca、BtoBプラットフォーム 請求書、MakeLeaps)です。マネーフォワード クラウド請求書とboardは期間限定の無料トライアルで、期間終了後は有料契約が必要になります。

料金には0〜2,400円と27,500円以上の二つの層がある

上の表を月額で並べ直すと、0円〜2,400円の層と、27,500円以上の層にはっきり分かれます。あいだの数千円〜2万円台がほぼ空白です。これは製品の質の差ではなく、解こうとしている問題が違うことの表れです。

月額 主な想定
0〜2,400円 freee請求書/Misoca/MakeLeaps/マネーフォワード/board 請求書を作って送る作業を効率化する。個人事業主〜数十名規模
27,500円〜 楽楽明細/請求管理ロボ/invoiceAgent/TOKIUMインボイス 大量発行の自動化、電子取引データの保存・受領側の処理、入金消込まで含む

したがって「無料で足りるか」という問いは、実質的には自社の課題が発行作業の効率化にとどまるのか、それを超えるのかという問いになります。発行件数が月数件〜数十件で、入金確認も手作業で回っているなら、上の層の製品は機能過剰です。

無料プランでまかなえる範囲と、当たりやすい上限

無料プランの制限は製品ごとに異なりますが、上限が設けられやすいのは次の4点です。申し込み前に確認しておくと、移行後の手戻りを避けられます。

確認する項目 なぜ効いてくるか
月あたりの発行件数 上限に達すると月末の発行が止まる。繁忙月の件数で確認する
登録できるユーザー数 経理担当が1人なら問題ないが、営業が自分で発行する運用にすると足りなくなる
取引先の登録件数 継続取引が増えるほど当たりやすい
過去データの保存期間・閲覧範囲 過去分を参照できないと、確定申告や監査対応で困る

制度対応は無料かどうかとは別の軸で確認する

インボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応した請求書の記載事項や、電子帳簿保存法における電子取引データの保存要件は、料金プランに関係なく満たす必要があります。無料プランでもこれらに対応している製品はありますが、対応範囲は製品ごとに異なります。

とくに受け取った請求書の保存は、発行側の機能とは別に扱われることが多い領域です。発行は無料プランで足りても、受領した電子取引データの保存を同じ製品で完結させられるとは限りません。要件の詳細は国税庁の公表資料で確認できます。

出典:国税庁「インボイス制度特設サイト」国税庁「電子帳簿保存法関係」

有料に切り替える判断のサイン

1. 上限に月内で当たるようになった

発行件数の上限に月末だけ引っかかる状態が2か月続いたら、切り替えの時期です。上限を回避するために発行を翌月に回す、別の手段で出す、といった運用が入ると、無料で得ていた効率がそこで失われます。

2. 発行する人が2人以上になった

経理1人で回していた発行を、営業やプロジェクト担当が自分で行うようになると、ユーザー数の制限に当たります。加えて、誰が発行したかの記録や承認の仕組みが必要になり、無料プランの想定から外れます。

3. 入金消込に時間がかかりはじめた

請求書の発行そのものより、入金の確認と消込に時間がかかるようになったら、解くべき問題が変わっています。この段階では発行系の安価な製品では届かず、入金管理まで含む上位層の製品が検討対象になります。月額2万円台以上の製品群が想定しているのはこの領域です。

無料プランのある請求書発行システム

0円で使い続けられる無料プランを公開している製品を挙げます。

freee請求書 のサイト画面

freee請求書

★★★★★★★★★★
初期費用
0円
月額費用
0円〜(無料プランあり)
無料トライアル
あり
最短導入
要問い合わせ
  • freee会計と同基盤で請求書データを会計処理まで自動連携
  • 無料プランがあり、有料プランは月額1,980円から
  • インボイス制度に対応した適格請求書を標準でサポート
Misoca のサイト画面

Misoca

★★★★★★★★★★
初期費用
0円
月額費用
0円〜(無料プランあり)
無料トライアル
あり
最短導入
要問い合わせ
  • 月10通までの発行ならずっと無料で使えるプランを用意
  • 月間発行枚数に応じた4段階の料金プラン(15/100/1000通)
  • 弥生会計・弥生の青色申告オンラインとスムーズに連携
MakeLeaps(メイクリープス) のサイト画面

MakeLeaps(メイクリープス)

★★★★★★★★★★
初期費用
要見積もり
月額費用
1ユーザー月額1,300円(税抜・法人プラン)。無料プランは0円
無料トライアル
あり(30日間・終了後は自動で無料プランへ移行)
最短導入
要問い合わせ
  • 見積書・請求書など10種類の書類を作成し電子送付・郵送代行まで対応
  • 銀行口座と連動して入金情報を自動取得し消し込みまで進められる
  • 取引先3社・ユーザー1人までなら無料プランで試し続けられる

無料の請求書ソフトに関するよくある質問

Q. 無料の請求書ソフトはずっと0円で使えますか

無料プランであれば、制限の範囲内で使い続けられます。掲載10製品のうち、0円のプランを公開しているのはfreee請求書、Misoca、BtoBプラットフォーム 請求書、MakeLeapsの4製品です。一方、マネーフォワード クラウド請求書(1か月)とboard(30日間)は無料トライアルで、期間が終われば有料契約が必要になります。

Q. 無料プランでもインボイス制度に対応した請求書を出せますか

対応している製品はありますが、対応範囲は製品ごとに異なるため、個別に確認が必要です。確認すべきは、適格請求書として必要な記載事項を出力できるか、登録番号を登録できるか、税率ごとの区分記載に対応しているかの3点です。受け取った請求書の保存まで含めて対応したい場合は、発行機能とは別の要件になるため、あわせて確認してください。

Q. 無料プランから有料プランへ移行するとき、データは引き継げますか

同じ製品内でのプラン変更であれば、通常はそのまま引き継がれます。注意が必要なのは製品を乗り換える場合で、取引先データや過去の請求書をどの形式で書き出せるかが製品ごとに異なります。無料プランで運用を始める段階でも、書き出し形式を確認しておくと、後の選択肢が狭まりません。

Q. 月額900円の製品と月額27,500円の製品は何が違うのですか

想定している業務範囲が違います。数百円〜数千円の製品は請求書を作って送るまでを効率化するもので、月数十件規模の発行を1人で回す用途に向きます。2万円台以上の製品は、大量発行の自動化、電子取引データの保存、入金消込までを含みます。発行件数が少なく入金確認も手作業で足りているなら、上位層の製品は機能過剰です。

まとめ|「無料で足りるか」は業務範囲の問い

0円で使い続けられる請求書ソフトは、掲載10製品のうち4製品にあります。まず確認すべきは、それが無料プランなのか無料トライアルなのかという点です。トライアルを本番運用に使うと、期間終了時に業務が止まります。

無料で足りるかどうかは、発行件数・発行する人数・入金消込の負担の3点で判断できます。発行作業の効率化が課題である限り、月額0〜2,400円の層で十分に対応できます。入金管理や電子取引データの保存まで含めて解きたくなった時点で、月額2万円台以上の層が検討対象に入ります。

製品ごとの機能・料金を横並びで比較したい場合は請求書発行システムのおすすめを徹底比較を、費用の内訳を確認したい場合は請求書発行システムの費用をご覧ください。基本的な仕組みは請求書発行システムとは?で、各社の資料請求は請求書発行システムのサービス一覧から確認できます。

記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。無料プランの制限内容・有料プランの価格は変更される場合があるため、最新情報は各社公式サイトでご確認ください。制度対応の可否については、各社の公式情報および国税庁の公表資料をあわせてご確認ください。

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