PCAの製品を調べていると「PCA Arch」と「PCAクラウド」という2つの名称が並んで出てきます。どちらもクラウドで提供され、会計・給与・販売管理といった同じ業務ソフトが並ぶため、何が違うのか分かりにくいところです。
結論から言うと、この2つは業務ソフトとしての機能が共通しており、AI機能を含む構成かどうかで分かれています。この記事では公式サイトの記載をもとに違いを整理し、SmartSpaceに掲載しているPCA製品6本の料金を一覧にします。あわせて、選ぶときに見落としやすい「同時接続数による課金」についても説明します。
本記事の内容は2026年8月時点のピー・シー・エー株式会社の公式サイトの記載および各製品の公開情報に基づきます。仕様・料金は変更されることがあるため、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。
PCA ArchとPCAクラウドの違い
公式サイトの製品案内では、この2つについて「アプリケーション機能がそれぞれ共通で、AI活用の要否に応じていずれかを選択できます」と説明されています。つまり別系統の製品ではなく、同じ業務ソフトを載せた2つの提供形態という位置づけです。
| PCA Arch | PCAクラウド | |
|---|---|---|
| 業務ソフトの機能 | 共通 | |
| AIアシスタント機能 | 含む構成として案内 | 含まない構成として案内 |
| 共有ストレージ | 含む構成として案内 | — |
| 選ぶ基準 | AI機能を使いたい場合 | 従来の業務ソフト機能で足りる場合 |
したがって「どちらが高機能か」という比べ方は成立しません。会計処理や給与計算といった業務そのものの機能は同じで、AI機能を使うかどうかだけが判断軸になります。
PCAクラウドの料金体系
公式サイトのPCAクラウド案内ページには、次の料金体系が記載されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初期費用 | 0円 |
| 基本月額 | 16,200円(税抜)〜 |
| ソフトの追加 | 1ソフトあたり月額4,200円〜 |
| 無料試用 | 2か月 |
会計・給与・人事管理・販売/仕入/在庫管理・固定資産・法定調書・法人税計算などを、必要なぶんだけ追加していく構成です。初期費用がかからず、2か月の無償体験がある点は、既存のデスクトップ版から移行するかを判断するうえで扱いやすい条件と言えます。
見落としやすいのは「同時接続数」による課金
PCAクラウドの利用者数は、登録人数ではなく同時接続数で数えます。公式サイトでは、同時接続数の2〜3倍程度の総利用者数で運用できると説明されています。
これは実務上、費用に直結する条件です。経理担当が3名いても、同時に画面を開くのが常に1名なら、より少ない同時接続数で契約できる可能性があります。逆に月初・月末に全員が同時に作業する運用であれば、人数分の同時接続数が必要です。「何人が使うか」ではなく「何人が同時に使うか」で見積もるのが、この製品群の考え方です。
掲載しているPCA製品6本の料金
SmartSpaceに掲載しているPCAの製品と公開料金は次のとおりです。業務領域ごとに製品が分かれており、単価の考え方も領域によって異なります。
| 製品 | 業務領域 | 初期費用 | 月額 | 無料体験 |
|---|---|---|---|---|
| PCA Hub 給与明細 | 給与明細の電子配信 | 0円 | 50円/件〜(税抜) | 2か月(自動更新なし) |
| PCA Hub 労務管理 | 労務管理 | 0円 | 150円/人〜 | 2か月(自動更新なし) |
| PCAサブスク人事管理 hyper | 人事管理 | 0円 | 4,500円〜(税抜) | 2か月 |
| PCA Arch 販売管理(PCAクラウド) | 販売管理 | 0円(プランによる) | 12,600円〜(税抜) | 2か月 |
| PCAクラウド会計 | 会計 | 0円 | 13,860円〜 | 要問い合わせ |
| PCAクラウド給与 | 給与計算 | 0円 | 16,200円〜(税抜) | 2か月 |
並べると、課金の単位が3種類あることが分かります。件数課金(給与明細)・人数課金(労務管理)・ソフト単位の定額(会計・給与・販売管理・人事管理)です。同じメーカーの製品でも単位が違うため、複数を組み合わせる場合は合計額を先に計算しておくと想定外を避けられます。
初期費用0円が多く、乗り換え時の初期負担は小さい
掲載しているPCA製品は、初期費用0円のものが中心です。加えて多くの製品に2か月の無料体験があり、うち一部は自動更新なしと明示されています。デスクトップ版からの移行を検討する段階で、実データを入れて試せる条件がそろっている点は、この製品群の実務的な利点です。
PCA製品を選ぶときの確認順序
1. AI機能を使うかどうかを決める
PCA ArchとPCAクラウドの選択は、この一点で決まります。業務ソフトとしての機能は共通のため、AI機能を使う予定がなければPCAクラウド側の構成で足ります。
2. 必要な業務ソフトを列挙する
基本月額に加えて、ソフトを追加するごとに月額が加算される体系です。会計だけなのか、給与・販売管理まで含めるのかで総額が変わるため、導入初日ではなく1年後に使っている状態で列挙してください。
3. 同時に画面を開く人数を数える
登録人数ではなく同時接続数で契約します。月次の締め処理で全員が同時に作業するかどうかを、実際の業務の流れに沿って確認してください。ここを人数ベースで見積もると、必要以上の契約になります。
4. 2か月の無料体験で締め処理を1回通す
会計・給与のソフトは、月次の締めを1回通してみないと使い勝手が判断できません。2か月の体験期間があるため、締め日をまたぐ形で試用を開始すると、実務に近い条件で確認できます。
掲載しているPCA製品
PCAクラウド会計
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 13,860円〜
- 無料トライアル
- 要問い合わせ
- 最短導入
- 要問い合わせ
- デスクトップ版PCA会計シリーズの操作性を引き継ぐ
- ソフト保守・法改正対応・バージョンアップ費用が料金に含まれる
- 1〜72ユーザーまで契約人数に応じたライセンス課金
PCA Arch 販売管理(PCAクラウド)
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円(プランによる)
- 月額費用
- 12,600円(税抜)〜
- 無料トライアル
- あり(2ヶ月間無償体験)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- 中小企業の販売プロセス効率化・生産性向上を支援
- ライセンス費用とサーバー利用料をまとめた初期費用0円プランあり
- 2ヶ月間の無償体験サービスで導入前に試せる
PCAクラウド給与
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 16,200円〜(税抜)
- 無料トライアル
- あり(2か月間)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- 年末調整と算定基礎届・月額変更届の作成に対応
- e-Tax/eLTAXによる電子申告を行う機能を用意
- 中小企業向けと中堅企業向け(hyper)の2ラインを提供
PCA ArchとPCAクラウドに関するよくある質問
Q. PCA ArchとPCAクラウドはどちらが高機能ですか
業務ソフトとしての機能は共通しているため、どちらが高機能という関係ではありません。公式サイトでは「アプリケーション機能がそれぞれ共通で、AI活用の要否に応じていずれかを選択できます」と説明されています。AIアシスタント機能を使いたいかどうかが選択の基準です。
Q. PCAクラウドの利用料は何人分で計算しますか
登録人数ではなく同時接続数で計算します。公式サイトでは、同時接続数の2〜3倍程度の総利用者数で運用できると説明されています。経理担当が3名でも、同時に作業するのが1名であれば、その前提で見積もりを取ることができます。実際の必要数は業務の繁閑によって変わるため、月次の締め処理時の状況で確認してください。
Q. デスクトップ版のPCAから移行できますか
PCAクラウド会計は、従来のPCA会計シリーズの操作性を引き継いでクラウド化されており、既存ユーザーが移行しやすい設計と案内されています。ソフト保守・法改正対応・バージョンアップ費用が料金に含まれる点も、買い切り型との違いです。移行手順とデータの引き継ぎ範囲は構成によって異なるため、無料体験期間中に実データで確認することをおすすめします。
Q. 会計と給与を両方使う場合、月額はいくらになりますか
ソフトを追加するごとに加算される体系です。公式サイトには基本月額16,200円(税抜)〜、ソフト追加が1本あたり月額4,200円〜と記載されています。実際の金額は選ぶソフトの種類・同時接続数・プランによって変わるため、使う予定のソフトをすべて挙げたうえで見積もりを依頼してください。
まとめ|違いはAI機能の有無、費用を決めるのは同時接続数
PCA ArchとPCAクラウドは、業務ソフトとしての機能が共通する2つの提供形態で、AI機能を含む構成かどうかで分かれます。したがって選択の判断は、AI機能を使う予定があるかどうかの一点に絞れます。
費用面で影響が大きいのは、利用者数の数え方です。登録人数ではなく同時接続数で契約するため、「何人が使うか」ではなく「何人が同時に使うか」で見積もる必要があります。初期費用0円・2か月の無料体験という条件がそろっているため、締め日をまたぐ形で試用し、実務で必要な同時接続数を確かめてから契約するのが確実です。
クラウド会計ソフト全体から比較したい場合はクラウド会計ソフトのおすすめを徹底比較を、インストール型との違いを整理したい場合はクラウド会計とインストール型の違いをご覧ください。各社の資料をまとめて請求したい場合はクラウド会計ソフトのサービス一覧から確認できます。
本記事の内容は2026年8月時点のピー・シー・エー株式会社の公式サイトの記載および各製品の公開情報に基づく参考値です。仕様・料金・プラン構成は変更される場合があるため、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。