グループウェアは、部署が分かれた組織のためのもの——そう考えて、10名程度の会社では導入を見送りがちです。ただし料金体系を見ると、少人数のほうが選び方で総額が大きく変わります。ユーザー単価とは別に固定の基本使用料がかかる製品では、10名でも1人あたりの負担が3倍以上になることがあるためです。
この記事では、SmartSpaceに掲載しているグループウェア10製品の公開料金をもとに、5名・10名・30名での月額を試算します。あわせて、少人数で導入する意味があるかの判断基準を示します。
本記事に記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。税表示は各社の表記に従っています。
5名・10名・30名での月額試算
| 製品 | 料金体系 | 5名 | 10名 | 30名 |
|---|---|---|---|---|
| LINE WORKS/GroupSession | フリープラン・無料版あり | 0円 | 0円 | 0円 |
| J-MOTTO グループウェア | 1ユーザー220円(税込)〜 | 1,100円 | 2,200円 | 6,600円 |
| GroupSession | 1ユーザー300円〜(クラウド版・税別・年単位契約) | 1,500円 | 3,000円 | 9,000円 |
| NI Collabo 360 | 1名360円(クラウド版) | 1,800円 | 3,600円 | 10,800円 |
| LINE WORKS | 1ユーザー450円〜(年額契約・税抜) | 2,250円 | 4,500円 | 13,500円 |
| サイボウズ Office/desknet’s NEO | 600円〜 | 3,000円 | 6,000円 | 18,000円 |
| Google Workspace | 800円〜 | 4,000円 | 8,000円 | 24,000円 |
| Garoon | 900円〜 | 4,500円 | 9,000円 | 27,000円 |
| Microsoft 365 Business | 1ユーザー1,049円〜(年間サブスクリプション・税抜) | 5,245円 | 10,490円 | 31,470円 |
| POWER EGG 3.0 | 1ユーザー500円〜+サービス基本使用料10,000円/月 | 12,500円 | 15,000円 | 25,000円 |
※ 公開されている最小構成の金額で計算した参考値です。プラン・最低契約ユーザー数により実際の請求額は異なります。
固定費のある製品は少人数で不利になる
POWER EGG 3.0は1ユーザー500円〜と中位の単価ですが、別途サービス基本使用料が月10,000円かかります。この固定費を人数で割ると、少人数ほど1人あたりが重くなります。
| 人数 | POWER EGG 3.0の月額 | 1人あたり |
|---|---|---|
| 5名 | 12,500円 | 2,500円 |
| 10名 | 15,000円 | 1,500円 |
| 30名 | 25,000円 | 約833円 |
| 100名 | 60,000円 | 600円 |
5名では1人あたり2,500円と、単価1,049円のMicrosoft 365 Businessより高くなります。それが100名では600円まで下がり、単価の安さが効いてきます。単価だけを見て選ぶと、少人数ではこの逆転を見落とします。
10名なら月2,200円から
固定費のない製品なら、10名で月額2,200円〜10,490円の範囲に収まります。年額では26,400円〜125,880円です。グループウェアは少人数だから高いという領域ではありません。無料プランを持つ製品もあり、費用面のハードルは低い部類に入ります。
少人数で導入する意味があるか
導入する価値があるケース
| 状況 | グループウェアで解けること |
|---|---|
| 予定の確認に毎回声をかけている | スケジュールの共有。「今どこにいるか」を聞かずに済む |
| 会議室や社用車の取り合いが起きる | 設備の予約管理 |
| 稟議・経費申請が紙で回っている | ワークフロー。承認の滞留が見える |
| ファイルがメール添付で回っている | 共有フォルダ。最新版がどれか分かる |
| 在宅勤務や外出が多い | 場所を問わず同じ情報にアクセスできる |
急がなくてよいケース
全員が同じ部屋にいて、予定も口頭で共有できていて、申請書類がほとんど発生しない。この状態なら、無理に導入しても使われません。グループウェアが効くのは「聞かないと分からない情報」がある場合で、全員が全部を把握できている規模ではその情報が存在しません。
少人数での選び方
1. 固定費の有無を確認する
ユーザー単価とは別に基本使用料がかかる製品があります。少人数では影響が大きいため、単価×人数ではなく実際の請求総額で比べてください。
2. 無料版から試す
LINE WORKSにはフリープラン、GroupSessionには無料版があります。J-MOTTO グループウェアは最大3か月、Garoon・NI Collabo 360・LINE WORKS・POWER EGG 3.0・GroupSessionは30日間の無料期間を用意しています。まず無料で1か月使い、スケジュールが実際に埋まるかを確認してから有料を検討してください。
3. 使う機能を2つに絞る
グループウェアは機能が多く、全部を使おうとすると定着しません。少人数ではスケジュール共有と設備予約、あるいはスケジュールとワークフローのように2つに絞って始めるほうが続きます。
4. 既存のツールとの重複を確認する
すでにGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を使っているなら、スケジュールとファイル共有は既に手元にあります。この場合に足りないのはワークフローや設備予約であることが多く、グループウェア全体を入れ直すより不足分だけを補うほうが安く済むこともあります。
少人数でも導入しやすいグループウェア
J-MOTTO グループウェア
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円(入会金無料)
- 月額費用
- 1ユーザー月額220円(税込)〜
- 無料トライアル
- あり(最大3か月)
- 最短導入
- 最短即日
- desknet's NEOをベースにした25種類以上の機能を利用できる
- 1ユーザー月額220円(税込)・入会金無料の低価格な料金体系
- 一般ユーザーも使える電話・メール・チャットの無償サポート
サイボウズ Office
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 600円〜
- 無料トライアル
- あり
- 最短導入
- 要問い合わせ
- スケジュール・掲示板・ファイル管理・ワークフローを一つに統合
- 5ユーザー・最短1か月からの手軽な契約
- モバイル版アプリを追加料金なしで利用可能
LINE WORKS
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 要見積もり
- 月額費用
- 1ユーザー月額450円〜(年額契約・税抜)。フリープランは0円
- 無料トライアル
- あり(30日間)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- LINEに近い操作感で、PC操作に不慣れな現場スタッフも使いやすい
- トーク・掲示板・カレンダー・Driveを1つのアプリに集約
- 30人まで使えるフリープラン(ストレージ5GB)を用意
少人数のグループウェアに関するよくある質問
Q. 10人の会社でもグループウェアは必要ですか
予定の確認に毎回声をかけている、会議室の取り合いが起きる、稟議が紙で回っている、在宅勤務がある——このいずれかに当てはまるなら効果があります。逆に全員が同じ部屋にいて予定も口頭で共有でき、申請書類がほとんど発生しないなら、導入しても使われません。
Q. 10人だといくらかかりますか
掲載製品の公開料金では、固定費のない製品なら月額2,200円〜10,490円、年額26,400円〜125,880円が目安です。J-MOTTO グループウェアが1ユーザー220円(税込)〜と最も低い水準で、LINE WORKSとGroupSessionには無料版があります。
Q. ユーザー単価が安い製品を選べば安く済みますか
少人数では逆転することがあります。POWER EGG 3.0は1ユーザー500円〜ですが、別途サービス基本使用料が月10,000円かかるため、5名では月額12,500円、1人あたり2,500円になります。これは単価1,049円のMicrosoft 365 Businessより高い水準です。実際の請求総額で比べてください。
Q. すでにGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を使っている場合はどうすべきですか
スケジュール共有とファイル共有は既に使える状態です。この場合に不足しがちなのはワークフロー(稟議・申請)や設備予約で、グループウェア全体を入れ直すより不足分だけを補うほうが安く済むことがあります。まず現在のツールで何ができていないかを書き出してから、必要な機能を持つ製品を探してください。
まとめ|少人数だからこそ総額で比べる
グループウェアは10名で月額2,200円から導入でき、無料版のある製品もあります。少人数だから高い、という領域ではありません。
ただしユーザー単価とは別に固定の基本使用料がかかる製品では、少人数ほど1人あたりの負担が重くなります。単価ではなく実際の請求総額で比べてください。導入するかどうかは、「聞かないと分からない情報」があるかどうかで判断できます。まず無料版で1か月使い、スケジュールが実際に埋まるかを確認するのが確実です。
費用の内訳を詳しく確認したい場合はグループウェアの費用を、機能を横並びで比較したい場合はグループウェアのおすすめを徹底比較をご覧ください。基本的な機能はグループウェアとは?、各社の資料請求はグループウェアのサービス一覧から確認できます。
記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。試算は公開されている最小構成の金額をもとにしたもので、プラン・最低契約ユーザー数により実際の請求額は異なります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。