クラウド型WAFの費用は、月額9,000円から98,500円まで開いています。11倍の差ですが、防御性能が11倍違うわけではありません。WAFという製品を導入するのか、WAFの運用まで任せるのかという提供範囲の違いが、この価格差の中身です。
この記事では、SmartSpaceに掲載しているWAF10製品の公開料金を初年度合計で並べ、価格帯が何によって分かれるのかを整理します。
本記事に記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。対象サイト数・トラフィック量により実際の金額は異なります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
掲載10製品の料金一覧
| 製品 | 初期費用 | 月額 | 初年度合計 |
|---|---|---|---|
| クラウドセキュアWAF | 要見積もり | 9,000円(税抜)〜/1サイト | 108,000円+初期 |
| 攻撃遮断くん | 要見積もり | 10,000円〜 | 120,000円+初期 |
| SiteGuard Cloud Edition | 要見積もり | 25,000円〜 | 300,000円+初期 |
| Cloudbric WAF+ | 68,000円〜 | 28,000円〜 | 404,000円 |
| Scutum | 98,000円〜 | 29,800円〜 | 455,600円 |
| Ray-SOC WAF | 72,000円(税別)〜 | 35,000円(税別)〜 | 492,000円 |
| BLUE Sphere | 100,000円〜 | 45,000円〜 | 640,000円 |
| クラウドWAFセキュリティオペレーションサービス | 90,000円(税込)〜 | 98,500円(税込)〜 | 1,272,000円 |
| IIJマネージドWAFサービス | 要見積もり | 要見積もり(FQDN追加は4,200円/FQDN) | 要見積もり |
| WAF管理サービス(NRIセキュア) | 要見積もり | 要見積もり | 要見積もり |
※ 初年度合計は公開されている最小構成の金額(初期費用+月額×12)で計算した参考値です。初期費用が要見積もりの製品は月額×12のみを示しています。
価格帯を分けているのは「運用を誰がやるか」
製品名を見ると、価格帯との対応が読み取れます。上位の価格帯には「セキュリティオペレーションサービス」「マネージド」「管理サービス」「SOC」といった語が含まれています。これらはWAFの導入だけでなく、その後の運用まで担うサービスであることを示しています。
| 層 | 月額 | 提供範囲の目安 | 自社に必要なもの |
|---|---|---|---|
| 導入中心型 | 9,000円〜29,800円 | WAFの機能提供。基本的なルールは提供側が用意 | アラートを見て判断する人 |
| 運用込み型 | 35,000円〜98,500円 | WAFの提供に加えて、検知内容の分析・チューニング・報告 | 報告を受け取って意思決定する人 |
WAFは入れて終わりにならない
WAFを導入すると、正常な通信を攻撃と誤って遮断することがあります。会員登録フォームで特定の文字列が弾かれる、管理画面にログインできなくなる、といった事象です。これを調整する作業をチューニングと呼びます。
この作業には、遮断ログを読んで正常な通信か攻撃かを判断する知識が要ります。社内にその判断ができる人がいない場合、安価な製品を入れても遮断ログが放置されるか、逆に警戒しすぎて防御を緩めるという結果になりがちです。運用込み型の価格差は、この判断を外部に委ねる対価と考えると理解しやすくなります。
費用を左右する3つの条件
| 条件 | 金額への効き方 |
|---|---|
| 対象サイト数・FQDN数 | 1サイトあたりの課金が基本。IIJマネージドWAFサービスはFQDN追加が4,200円/FQDNと公開 |
| トラフィック量 | 通信量に応じて上位プランになる製品がある |
| 報告・分析の頻度 | 月次レポートか、随時の連絡かで運用側の工数が変わる |
とくに1つ目は見落とされやすい条件です。コーポレートサイト、採用サイト、サービスサイトを別ドメインで運用していれば、その数だけ費用がかかります。月額9,000円/1サイトの製品でも、3サイトなら27,000円です。見積もりを取る前に、守るべきサイトとサブドメインを数え上げてください。
どちらの層を選ぶかの判断
1. 遮断ログを読める人がいるか
いるなら導入中心型で足ります。いないなら、月額の差を払って運用込み型を選ぶか、安価な製品を入れたうえで別途運用を委託するかの選択になります。
2. 誤遮断が起きたときに誰が対応するか
ECサイトや予約サイトのように、遮断がそのまま売上の損失になる場合、対応の速さが重要です。営業時間外に誤遮断が起きたときの連絡経路を、契約前に確認してください。
3. 評価版・無料期間で実サイトに当てる
SiteGuard Cloud Editionは評価版、Ray-SOC WAFは最大2か月間の無料期間を公開しています。この期間で確認すべきは防御性能ではなく、自社サイトの正常な通信が誤って遮断されないかです。会員登録、問い合わせ送信、管理画面の操作など、実際の業務フローを一通り試してください。
掲載しているWAF
攻撃遮断くん
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 要見積もり
- 月額費用
- 10,000円〜
- 無料トライアル
- 要問い合わせ
- 最短導入
- 要問い合わせ
- SQLインジェクション・XSSなどのWeb攻撃を検知・防御
- クラウド型WAFの国内シェアNo.1という豊富な導入実績
- DDoS攻撃対策・サーバーセキュリティ機能も選択可能
SiteGuard Cloud Edition
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 要見積もり
- 月額費用
- 25,000円〜
- 無料トライアル
- あり(評価版)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- DNSの設定変更のみで導入できるクラウド型WAF
- AI自動チューニング機能とL7 DDoS攻撃対策を搭載
- 1契約で10〜100のFQDNを登録可能
Scutum
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 98,000円〜
- 月額費用
- 29,800円〜
- 無料トライアル
- 要問い合わせ
- 最短導入
- 要問い合わせ
- DNSの向き先変更だけで導入できる手軽なクラウド型WAF
- 最低利用期間1ヶ月からの短期契約に対応
- FQDN数に応じた明確な初期費用体系
WAFの費用に関するよくある質問
Q. クラウド型WAFの費用相場はいくらですか
掲載10製品のうち料金を公開している8製品では、月額9,000円〜98,500円、初期費用0円〜100,000円〜という分布です。初年度合計では108,000円から1,272,000円まで開きます。この差は防御性能ではなく、WAFの機能提供にとどまるか、運用・分析まで含むかという提供範囲の違いによるものです。
Q. 安いWAFでも防御できますか
機能としては防御できます。ただしWAFは導入後のチューニングが前提の製品で、正常な通信を誤って遮断することがあります。遮断ログを読んで判断できる人が社内にいれば安価な製品で足りますが、いない場合はログが放置されるか、警戒しすぎて防御を緩めることになりがちです。運用を誰が担うかで選ぶ層が決まります。
Q. サイトが複数ある場合はどう計算しますか
サイト数またはFQDN数に応じて課金されるのが基本です。クラウドセキュアWAFは9,000円(税抜)〜/1サイト、IIJマネージドWAFサービスはFQDN追加が4,200円/FQDNと公開しています。コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトを別ドメインで運用していれば、その数だけ費用がかかります。見積もり前に対象を数え上げてください。
Q. 無料で試せる製品はありますか
SiteGuard Cloud Editionが評価版、Ray-SOC WAFが最大2か月間の無料期間を公開しています。試用中に確認すべきは防御性能ではなく、自社サイトの正常な通信が誤って遮断されないかです。会員登録、問い合わせ送信、管理画面の操作といった実際の業務フローを一通り試してください。
まとめ|価格差の中身は運用の担い手
クラウド型WAFの費用は、掲載製品の公開値で月額9,000円〜98,500円、初年度で108,000円〜1,272,000円です。この11倍の差は、WAFを導入するだけか、その後の運用と分析まで任せるかという提供範囲の違いによります。
したがって選定の判断は、社内に遮断ログを読める人がいるかどうかです。いるなら導入中心型、いないなら運用込み型を検討する。加えて、対象となるサイト数・FQDN数を先に数え上げてから見積もりを依頼してください。
製品ごとの機能を横並びで比較したい場合はWAFのおすすめを徹底比較を、基本的な仕組みから確認したい場合はWAFとは?をご覧ください。各社の資料をまとめて請求したい場合はWAFのサービス一覧から確認できます。
記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。初年度合計は公開されている最小構成の金額をもとに計算したもので、対象サイト数・トラフィック量・提供範囲により実際の請求額は異なります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。