受発注システムとは?機能とメリットをわかりやすく解説

受発注システムとは?機能とメリットをわかりやすく解説

2024年から段階的に終了しているISDN回線が、これまで使っていたFAX発注や旧型のEDI装置に影響しているとご存じでしょうか。回線終了をきっかけに、電話・FAX中心の受発注を見直す企業が増えています。

この記事では、受発注システムが具体的に何を指す仕組みで、なぜ今導入が急がれているのかを中心に、主な機能・メリット・デメリット・導入の進め方までを整理します。製品ごとの料金や機能を比べたい場合は、後述する比較記事をあわせてご覧ください。

受発注システムとは

受発注システムとは、電話・FAX・メールを介して行っていた発注のやり取りを、オンラインのフォームやアプリに置き換える仕組みの総称です。発注側と受注側の間に共通のクラウドサービスを挟むことで、両者が同じ画面・同じ手順で注文内容をやり取りできるようになります。

紙やFAXでの発注が残りやすいのは、取引先ごとに書式や連絡手段がまちまちで、統一したルールを作りにくいためです。人が電話口で聞き取った内容を手作業で転記する工程が残る限り、聞き間違いや入力ミスは避けられません。受発注システムは、この「人を介した伝達」の工程そのものを減らすことで、ミスの発生源を断つ仕組みだといえます。

EDIとの違い

受発注システムは、企業間で取引データを電子的に交換する仕組みである「EDI(電子データ交換)」の一種と位置づけられます。従来のEDIは専用線やISDN回線を使った企業間接続が中心でしたが、近年はインターネット経由でブラウザやアプリから発注できるクラウド型の受発注システムが普及しています。導入のしやすさや取引先の負担の少なさから、中小企業を含めた幅広い企業で採用が進んでいます。

受発注システムの導入が増えている背景

受発注システムの導入が広がっている理由は、レガシーEDIの通信基盤の終了と、人手不足による業務効率化ニーズの2点に集約できます。

ISDN回線終了(2024年問題)によるレガシーEDIからの移行

NTT東西が提供するISDNのデジタル通信モードは、2024年1月から段階的に終了しています。国内に約50万台あるとされるEDI装置の一部はISDN回線を利用しており、回線終了にともない、インターネット経由の受発注システムへの移行が進んでいます。

人手不足による受発注業務の効率化ニーズ

正社員が不足していると回答した企業は50.6%にのぼります(帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」)。限られた人員で電話・FAXの受発注対応を続けるのは難しく、システム化によって聞き間違いや転記の確認作業を減らす必要性が高まっています。

※各数値は2026年8月時点の公表資料に基づく参考値です。最新情報は各公表元の資料でご確認ください。

受発注システムの主な機能5つ

受発注システムの中心となる機能は、オンライン発注フォーム・発注履行管理・納品書・請求書発行・在庫・会計システム連携・取引先とのコミュニケーション機能の5つです。

オンライン発注フォーム

取引先がブラウザやアプリから発注内容を入力する機能です。入力の手間はどう減るか:電話やFAXで注文内容を聞き取り、手作業で入力し直す作業がなくなります。

発注履行管理

過去の発注内容や納期、進行状況をシステム上で管理する機能です。削減できる作業:発注書を紙やExcelファイルで個別に管理する手間を減らせます。

納品書・請求書発行

受発注データをもとに、納品書や請求書を自動で作成する機能です。発注内容を帳票に転記し直す作業がなくなり、書類作成のミスも防げます。

在庫・会計システム連携

在庫管理システムや会計システムと連携し、発注情報を反映する機能です。何が楽になるか:在庫・会計システム連携により、複数システムへの二重入力を防げます。

取引先とのコミュニケーション機能

LINEやチャットなど、取引先が普段使うツールで発注や確認を行える機能です。取引先側の負担はどう変わるか:新しい操作方法を覚えてもらう必要がなく、導入のハードルを下げられます。

具体的にどの製品がどの機能に強いかは、受発注システムのおすすめ4選を比較【2026年版】料金・機能・選び方で製品ごとに整理しています。

受発注システムを導入するメリット

受発注システムを導入する主なメリットは、ミスの削減と業務効率化、そして発注データの蓄積・活用の2点です。

聞き間違い・転記ミスを削減できる

電話やFAXでの口頭・手書きによる発注は、聞き間違いや転記ミスが発生しやすい業務です。オンラインで発注内容を入力する形に置き換えることで、こうしたヒューマンエラーを減らせます。

発注データを蓄積し業務改善に活用できる

発注履歴や納期をシステム上に蓄積できるため、取引先ごとの発注傾向を振り返ったり、在庫や会計システムと連携して業務全体を効率化したりしやすくなります。

導入前に確認したいこと(デメリット・注意点)

受発注システムを導入する前には、取引先側の対応負荷・既存業務フローとのギャップ・費用負担の考え方の3点を確認しておく必要があります。

  • 取引先側の対応負荷:発注方法がシステム経由に変わることで、取引先にも操作方法を覚えてもらう必要があります。とくに高齢の取引先や小規模事業者では抵抗感が出やすい点に注意しましょう。
  • 既存業務フローとのギャップ:既存の発注・承認ルールとシステムの標準フローが合わない場合、運用ルールの見直しが必要になります。
  • 費用負担の考え方:発注側は無料で使えるサービスが多い一方、受注側(卸・メーカー側)に費用が発生する料金体系が中心です。具体的な料金は、受発注システムのおすすめ4選を比較【2026年版】料金・機能・選び方で確認できます。

受発注システムの導入の進め方

  1. 現状の受発注フローの整理:電話・FAX・メールでの発注状況と、取引先ごとの利用ツールを棚卸しする
  2. 候補の絞り込みと資料請求:業界特化度や料金体系をもとに2〜3社に絞り込む
  3. 主要取引先への試験導入:一部の取引先から試験的に導入し、操作性や運用上の課題を確認する
  4. 全取引先への展開:効果を確認しながら、段階的に取引先を拡大する

とくに時間がかかりやすいのが、ステップ3の試験導入です。取引先の反応を見ながら操作方法の案内を丁寧に行うことで、全社展開時の混乱を減らせます。

受発注システムに関するよくある質問

Q. 受発注システムはどのような企業に向いていますか?

取引先の数が多く、電話・FAX・メールでの発注に手間がかかっている企業に向いています。業界を問わず、聞き間違いや転記ミスの削減を必要とする企業で導入が進んでいます。

Q. 取引先にシステムを使ってもらえるか不安です

取引先の抵抗感は、操作のシンプルさで大きく変わります。ふだん使い慣れたLINEやチャットから発注できるタイプを選べば、新しい操作を覚えてもらう負担を抑えられます。具体的な使いやすさは受発注システムのおすすめ4選を比較【2026年版】料金・機能・選び方で確認できます。

Q. EDIと受発注システムはどう違いますか?

EDIは企業間で取引データを電子的に交換する仕組み全体を指す言葉で、受発注システムはその一種です。近年はインターネット経由で使えるクラウド型が普及しています。

Q. 在庫管理システムと連携できますか?

在庫管理システムとの連携に対応した製品であれば、発注データがそのまま在庫数に反映されるため、欠品の防止や在庫状況の可視化につながります。対応できる組み合わせは製品ごとに異なるため、公式サイトで確認してください。

まとめ

受発注システムとは、電話・FAX中心だった発注・受注のやり取りを電子化し、業務を効率化する仕組みです。

  • オンライン発注フォーム、発注履行管理、納品書・請求書発行、在庫・会計システム連携、取引先とのコミュニケーション機能の5つが主な機能
  • 導入が増えている背景は、ISDN回線終了(2024年問題)によるレガシーEDIからの移行と、人手不足による業務効率化ニーズ
  • 導入前には、取引先側の対応負荷・既存業務フローとのギャップ・費用負担の考え方を確認しておく

自社に合う製品を具体的に比べたい場合は、受発注システムのおすすめ4選を比較【2026年版】料金・機能・選び方で料金・機能を一覧で確認できます。掲載サービスの一覧と資料請求は、受発注システムのカテゴリページからご覧いただけます。

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