メール配信システムには無料で使えるものがあります。ただし「無料プラン」と「無料トライアル」が混在しており、区別せずに選ぶと数週間後に配信が止まります。
この記事では、SmartSpaceに掲載しているメール配信システム10製品を無料の扱いで分類し、恒久的に無料で使える製品はどれか、その上限がどの配信条件に相当するかを具体的な数字で示します。
本記事に記載した料金・無料条件は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。プラン内容は変更されることがあります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
掲載10製品の無料の扱い
| 製品 | 無料の扱い | 有料プランの月額 |
|---|---|---|
| Benchmark Email | 無料プラン(期間無制限・コンタクト500件・月2,500通まで) | 2,100円〜(アドレス1,000件の場合) |
| Zoho Campaigns | 無料プランあり/無料期間14日間(全機能・最大6,000通) | 570円〜(年払い・税抜) |
| SendGrid | 無料期間60日間(有料プランへの自動移行なし) | 3,000円〜 |
| WEBCAS e-mail | 無料トライアル環境を申込み翌月末まで利用可能 | 10,000円〜 |
| WiLL Mail | 無料期間2週間(配信件数制限あり) | 4,000円(税別)〜 |
| ブラストメール | 無料期間7日間 | 4,000円〜 |
| Cuenote FC | 要問い合わせ | 5,000円〜(配信数上限なし) |
| MyASP | 要問い合わせ | 3,300円〜 |
| MailPublisher | 要問い合わせ | 30,000円〜 |
| 配配メール | 要問い合わせ | 要見積もり |
恒久的に使える無料プランを公開しているのは、Benchmark EmailとZoho Campaignsの2製品です。SendGridの60日間は掲載製品の中でもっとも長い無料期間ですが、期間限定である点は変わりません。
無料プランの上限は、どの配信条件に相当するか
Benchmark Emailは無料プランの条件を「コンタクト500件・月2,500通まで」と明示しています。この数字を配信頻度に置き換えると、無料で何ができるかが具体的に分かります。
| リスト件数 | 月4回配信(週1回) | 月8回配信 | 無料枠2,500通で足りるか |
|---|---|---|---|
| 200件 | 800通 | 1,600通 | どちらも足りる |
| 500件 | 2,000通 | 4,000通 | 週1回なら足りる。月8回は超過 |
| 600件 | 2,400通 | 4,800通 | コンタクト上限500件を超えるため対象外 |
※ 公開されている無料プランの条件をもとにした計算です。条件は変更される場合があります。
つまり無料プランで運用できるのは、リスト500件以下・週1回配信までが目安です。この範囲であれば費用をかけずに本番運用ができます。逆に、リストが500件を超えるか、配信頻度が週2回以上になると有料プランが必要になります。
有料に移る2つの上限
無料プランには通常2種類の上限があり、どちらか先に当たったほうが切り替えの時期になります。
| 上限 | 先に当たりやすいケース |
|---|---|
| コンタクト件数(登録アドレス数) | リストを増やす施策をしている。展示会や資料請求で名簿が伸びている |
| 月間配信通数 | リストは小さいが、配信頻度が高い。ステップメールを組んでいる |
自社がどちらに先に当たるかを想定しておくと、有料プランを選ぶときにどの軸で余裕がある製品を選ぶべきかが決まります。リストが伸びる見込みならアドレス件数に余裕のあるプラン、配信頻度が高いなら配信数の上限がない製品が向きます。掲載製品ではCuenote FCが月額5,000円〜で配信数上限なしと明記しています。
無料期間の使い方
無料プランがない製品でも、無料期間で実運用に近い検証ができます。掲載製品の無料期間は7日間から60日間まで幅があります。
SendGridの60日間は検証に向く
60日間あれば、月次の配信を2回通せます。1回目で設定と原稿作成の手間を把握し、2回目で改善した結果を測るという使い方ができます。有料プランへの自動移行がない点も明記されているため、期間終了後に意図せず課金される心配がありません。
7日間・2週間では何を見るか
短い無料期間では、機能を一通り触るところまでしかできません。この場合に優先して確認すべきは次の2点です。
- 実際の宛先ドメインに送って、迷惑メールフォルダに入らず届くか
- 既存のリストをそのまま取り込めるか(重複・不正アドレスの扱い)
とくに1つ目は、機能一覧では判断できない部分です。自社の主要な取引先が使っているメールドメイン宛にテスト配信し、受信箱に届くことを確認してください。ここが満たせなければ、他の機能が優れていても意味がありません。
無料で始めるときの注意点
1. リストの書き出し形式を確認する
無料プランで運用を始めても、リストが増えれば別の製品に移る可能性があります。配信先リストと配信結果をどの形式で書き出せるかを、開始時点で確認しておいてください。
2. 独自ドメインで送れるか
無料プランでは送信元アドレスに制限があったり、フッターに提供元の表示が入ったりする場合があります。取引先に送るメールとして問題ないかを、テスト配信で実際の見た目を確認してから判断してください。
3. 配信停止の仕組みを確認する
特定電子メール法により、広告・宣伝を含むメールには受信拒否の通知を受けるための表示などが求められます。無料プランでもこの仕組みが用意されているかを確認してください。詳細は総務省の公表資料で確認できます。
無料で始められるメール配信システム
Benchmark Email(ベンチマークメール)
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 2,100円〜(アドレス1,000件の場合)。無料プランあり
- 無料トライアル
- あり(無料プランは期間無制限、コンタクト500件・月2,500通まで)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- ドラッグ&ドロップ操作のHTMLメールエディタとメルマガ登録フォーム
- 開封率・クリック率のリアルタイムレポート、セグメント配信・API連携に対応
- 日本人スタッフによるサポート体制
- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 570円〜(年払い、税抜)。無料プランあり
- 無料トライアル
- あり(14日間、全機能・最大6,000通配信可能)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- ドラッグ&ドロップ式HTMLメールエディタとステップメール自動配信
- 開封率・クリック率レポート、セグメント配信・A/Bテストに対応
- Zoho CRMなど他のZoho製品とデータ連携可能
SendGrid(センドグリッド)
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 3,000円〜
- 無料トライアル
- あり(60日間、有料プランへの自動移行なし)
- 最短導入
- 要問い合わせ
- エラーメールの種類を自動判別し適切に対処する機能
- API・Webhookによるシステム連携で開発者による大量配信の組み込みに対応
- ドラッグ&ドロップでのレスポンシブメール作成
無料のメール配信システムに関するよくある質問
Q. 無料で使い続けられるメール配信システムはありますか
掲載10製品のうち、Benchmark EmailとZoho Campaignsが無料プランを公開しています。Benchmark Emailは期間無制限で、コンタクト500件・月2,500通までという条件が明示されています。SendGridの60日間、WEBCAS e-mailの申込み翌月末まで、WiLL Mailの2週間、ブラストメールの7日間は無料期間であり、本番運用の受け皿にはなりません。
Q. 無料プランでどのくらい配信できますか
Benchmark Emailの無料プランを例にすると、コンタクト500件・月2,500通までです。リスト500件に週1回配信すると月2,000通のため、この範囲に収まります。月8回配信すると4,000通となり超過します。目安として、リスト500件以下・週1回配信までなら無料で本番運用ができます。
Q. 有料プランに切り替えるタイミングはいつですか
コンタクト件数と月間配信通数のうち、先に上限に当たったほうがタイミングです。リストを増やす施策をしているなら件数、ステップメールなどで配信頻度が高いなら通数が先に当たります。どちらに当たるかを想定しておくと、有料プランでどの軸に余裕がある製品を選ぶべきかが決まります。
Q. 無料期間中に何を確認すべきですか
実際の宛先ドメインに送って迷惑メールフォルダに入らず届くか、既存のリストをそのまま取り込めるかの2点です。とくに到達するかどうかは機能一覧では判断できません。自社の主要な取引先が使っているメールドメイン宛にテスト配信して、受信箱に届くことを確認してください。
まとめ|無料は「リスト500件・週1回」が目安
恒久的に無料で使えるメール配信システムは、掲載10製品のうち2製品です。条件が明示されているBenchmark Emailを基準にすると、リスト500件以下・週1回配信までが無料で運用できる範囲になります。
この範囲を超えたときに必要な有料プランは、掲載製品の公開値で月額570円〜です。切り替えの判断は、コンタクト件数と配信通数のどちらに先に当たるかで決まります。無料期間しかない製品でも、実際の宛先に届くかを確認する目的では十分に使えます。
製品ごとの料金を整理したい場合はメール配信システムの費用相場を、機能を横並びで比較したい場合はメール配信システムのおすすめを徹底比較をご覧ください。基本的な仕組みはメール配信システムとは?、各社の資料請求はメール配信システムのサービス一覧から確認できます。
記載した料金・無料条件は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。プラン内容・上限は変更される場合があるため、最新情報は各社公式サイトでご確認ください。法令に関する記述は総務省の公表資料に基づいていますが、個別の判断については専門家にご確認ください。