適性検査を検討していると、同じ検査でも「テストセンター」「Web受検」「マークシート」と複数の実施方式が示され、料金もそれぞれ違うと説明されます。受検者1名あたりいくらかかるのか、方式によってどれだけ変わるのかが分からないまま見積もりを依頼するのは避けたいところです。
この記事では、テストセンター方式が他の実施方式と何が違うのかを整理し、SmartSpaceに掲載している適性検査10製品の公開受検単価を一覧にします。あわせて、方式別の料金を各社がどこまで公開しているかという実態にも触れます。
本記事に記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。実施方式・受検人数・契約形態により実際の金額は異なります。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
テストセンター方式とは
テストセンター方式とは、検査提供会社が用意した会場に受検者が出向き、設置されたパソコンで受検する実施形態です。受検者は指定された期間内に会場と日時を予約し、当日は本人確認書類を提示して入場します。採点結果は提供会社から採用企業へ送られます。
企業側から見た特徴は、受検環境と本人確認を提供会社に任せられる点です。自社で会場や端末を用意する必要がなく、受検者ごとに環境が異なることもありません。
4つの実施方式の違い
主要な適性検査で採用されている実施方式は、おおむね次の4つに整理できます。
| 方式 | 受検場所 | 本人確認 | 企業側の準備 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| テストセンター | 提供会社の会場 | 会場で実施 | ほぼ不要(受検案内のみ) | 新卒採用の一次選考など、受検者数が多く不正防止を重視する場面 |
| Web受検(自宅受検) | 受検者の自宅・任意の場所 | 原則なし(製品により対策あり) | 不要 | 中途採用、母集団形成段階、遠隔地の受検者 |
| ペーパー(マークシート) | 企業が用意した会場 | 企業が実施 | 会場・監督者・問題冊子の手配 | 集合説明会と同時実施、PC環境が確保できない場合 |
| インハウスCBT | 企業が用意した会場のPC | 企業が実施 | 会場・端末・監督者の手配 | 面接と同日に実施したい場合 |
テストセンターを選ぶ理由は「なりすまし対策」
4方式のうち、テストセンターとペーパー、インハウスCBTは監督下での受検になります。この3つのうちテストセンターだけが、会場の手配・監督・本人確認をすべて提供会社側で完結させられます。
自宅で受けるWeb受検は受検者にとって負担が軽く、日程調整も容易ですが、受検者本人が解答したかを企業側が確認できません。選考の初期段階では許容し、通過者に対しては監督下の方式で再度受検してもらう、という二段構えを取る企業もあります。選考結果への影響が大きい段階ほど、監督下の方式が選ばれやすいと整理できます。
適性検査の受検単価|掲載10製品の公開料金
SmartSpaceに掲載している適性検査10製品のうち、受検単価を公開しているのは8製品です。公開されている最小構成の金額を一覧にしました。
| 製品 | 提供会社 | 受検単価(公開値) | 初期費用 |
|---|---|---|---|
| 不適性検査スカウター | 株式会社スカウター | 能力検査0円、資質検査990円/名、精神分析660円/名、定着検査660円/名(税別) | 0円 |
| ミキワメAI適性検査 | 株式会社リーディングマーク | 550円/人 | 396,000円(税込)〜(年間導入支援料) |
| CUBIC | 株式会社CUBIC | 1名1,700円〜3,300円程度 | 要見積もり |
| SCOA総合適性検査 | 一般社団法人日本経営協会総合研究所 | 1名2,000円〜(実施方式により変動) | 要見積もり |
| 玉手箱 | 日本エス・エイチ・エル株式会社 | 1名2,800円程度〜 | 要見積もり |
| HCi-AS | 株式会社ヒューマンキャピタル研究所 | 1名4,000円(1〜30名)、3,500円(31〜100名)、3,000円(101名以降) | 50,000円(初回申込時のみ、更新料なし) |
| Talent Analytics(3Eテスト) | エン株式会社 | 1名4,000円(ベーシック)、4,300円(ライト) | 要見積もり |
| SPI3 | 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ | 1名5,500円〜 | 0円 |
| 内田クレペリン検査 | 株式会社日本・精神技術研究所 | 要見積もり | 要見積もり |
| Compass | 株式会社イング | 要見積もり | 要見積もり |
受検単価を公開している8製品のレンジは1名あたり550円〜5,500円です。ただしこの数字は単純に比較できません。検査する領域が製品ごとに違い、初期費用の有無も異なるためです。
方式別の料金を公開しているベンダーは限られる
掲載10製品を確認したところ、実施方式ごとの料金を公式サイトで明示している製品はごく一部でした。SCOA総合適性検査が「実施方式により変動」と条件を示している程度で、多くは方式を問わない単価表示か、見積もり対応です。
これは、会場運営費・監督者の人件費・問題冊子の印刷費といったコストが方式ごとに異なり、受検人数や実施時期によっても変わるためと考えられます。テストセンター方式の正確な単価を知りたい場合は、想定受検人数と実施時期を伝えたうえで見積もりを取るのが確実です。公開単価は、方式を問わない最小構成の目安として扱うのが実態に合っています。
受検人数で単価が下がる製品がある
HCi-ASのように、受検人数の段階で単価が変わる製品もあります。1〜30名で4,000円、31〜100名で3,500円、101名以降で3,000円という設定です。100名受検した場合の総額を計算すると、次のようになります。
| 受検人数 | HCi-AS の受検料合計(初期50,000円は別) |
|---|---|
| 30名 | 120,000円 |
| 100名 | 365,000円(30名×4,000円+70名×3,500円) |
※ 段階ごとに単価が切り替わる前提で計算した参考値です。総人数に応じて一律の単価が適用される場合は金額が変わるため、契約前に計算方法をご確認ください。
一方、単価が一律の製品では人数に比例します。受検人数が3桁に届くなら段階制の製品、数十名規模なら単価が安い製品が総額で有利になりやすい構造です。年間の受検予定人数を先に決めてから見積もりを依頼すると、比較がぶれません。
実施方式を選ぶときの判断基準
1. 選考のどの段階で使うか
母集団形成の段階でふるいにかける目的なら、受検者の負担が軽いWeb受検が向きます。最終選考に近づくほど結果の重みが増すため、監督下の方式を選ぶ意味が出てきます。
2. 受検者がどこにいるか
全国から応募がある場合、テストセンターは会場の所在地が制約になります。応募者の居住地が分散しているなら、Web受検を併用できる製品を選ぶほうが辞退を減らせます。逆に応募者が特定地域に集中しているなら制約になりません。
3. 自社で会場と監督者を出せるか
ペーパー方式とインハウスCBTは費用を抑えられる場合がありますが、会場・端末・監督者を自社で用意する必要があります。人事が少人数の企業では、この手配自体が負担になります。受検単価の差額と、自社の工数を金額換算したものを並べて比べると判断しやすくなります。
受検方式を選びやすい適性検査
受検単価を公開しており、方式の相談がしやすい製品を挙げます。
SPI3
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 0円
- 月額費用
- 受検人数分の従量課金(1名5,500円〜)
- 無料トライアル
- 要問い合わせ
- 最短導入
- 要問い合わせ
- 市場シェア約4割、年間利用企業数16,300社の業界最大手実績
- テストセンター・WEBテスティング・インハウスCBT・マークシートなど複数方式に対応
- 初期費用0円、1名から利用可能でキャンセル料もかからない
SCOA総合適性検査
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 要見積もり
- 月額費用
- 1名2,000円〜(実施方式により変動)
- 無料トライアル
- 要問い合わせ
- 最短導入
- 要問い合わせ
- 「知」「情」「意」の3側面から個人を多面的に測定
- 基礎能力から気質・性格・意欲まで総合的に把握
- Web・テストセンター・マークシート・OLTCなど複数方式に対応
HCi-AS
★★★★★★★★★★- 初期費用
- 50,000円(初回申込時のみ、更新料なし)
- 月額費用
- 1名4,000円(1〜30名)、3,500円(31〜100名)、3,000円(101名以降)
- 無料トライアル
- あり(無料お試しあり)
- 最短導入
- 申込から1〜2営業日(Web版は即日利用可能な場合あり)
- 性格特徴とストレス耐性を可視化
- 業務適性の判定機能
- 面接での質問ポイントを提示
適性検査のテストセンター方式に関するよくある質問
Q. テストセンター方式の料金は1名あたりいくらですか
方式別の単価を公開しているベンダーは限られており、一律の相場を示すことはできません。掲載10製品のうち受検単価を公開している8製品のレンジは1名あたり550円〜5,500円で、これは方式を問わない最小構成の目安です。テストセンター方式の正確な金額は、想定受検人数と実施時期を伝えて見積もりを取る必要があります。
Q. Web受検(自宅受検)のほうが安く済みますか
会場運営費がかからない分だけ安くなるのが一般的な考え方ですが、掲載製品では方式別の内訳が公開されていないため、差額を数字で示すことはできません。ただし企業側の手配コストという点では、Web受検が最も負担が軽く、ペーパー方式とインハウスCBTは会場・監督者の準備が必要になります。
Q. テストセンターとインハウスCBTはどう違いますか
どちらもパソコンで受検し、監督下で行う点は同じです。違いは会場の主体で、テストセンターは提供会社の会場、インハウスCBTは企業自身が用意した会場で実施します。面接と同じ日に受けてもらいたい、自社オフィスで完結させたいという場合はインハウスCBT、手配の手間をかけたくない場合はテストセンターが向きます。
Q. 初期費用がかかる製品とかからない製品がありますが、どう見ればよいですか
年間の受検人数で総額を計算して比べてください。たとえば初期費用が50,000円でも、年間100名受検するなら1名あたり500円の上乗せです。年間10名なら5,000円の上乗せとなり、受検単価より初期費用の影響が大きくなります。受検人数が少ないほど初期費用0円の製品が有利になる、という関係です。
まとめ|方式の違いは「誰が受検環境を用意するか」
テストセンター方式の本質は、会場の手配・本人確認・監督を提供会社に委ねられる点にあります。Web受検は手軽さと引き換えに本人確認が弱く、ペーパー方式とインハウスCBTは自社の手配が前提になります。選考のどの段階で使うか、受検者がどこにいるか、自社で会場を出せるかの3点で方式は絞り込めます。
受検単価は掲載10製品の公開値で1名550円〜5,500円ですが、方式別の内訳を公開しているベンダーは限られます。年間の受検予定人数を決めたうえで見積もりを依頼するのが、比較を成立させる前提です。
製品ごとの検査領域や料金を横並びで比較したい場合は適性検査のおすすめを徹底比較を、基本的な仕組みから確認したい場合は適性検査とは?種類と選び方をご覧ください。各社の資料をまとめて請求したい場合は適性検査のサービス一覧から確認できます。
記載した料金は2026年8月時点の各社公式サイトの公開情報に基づく参考値です。実施方式・受検人数・契約形態により実際の金額は異なります。プラン内容・価格は変更される場合があるため、最新情報は各社公式サイトでご確認ください。